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vol.244-1(2005年 3月30日発行)
岡崎 満義/ジャーナリスト

大学の女子相撲に将来を託す?




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大学の女子相撲に将来を託す?
岡崎 満義/ジャーナリスト)

 ある昼食会で、JOC委員の田中英寿さんの隣に座ることになった。田中さんは横綱・輪島をはじめ、有望な学士力士を数多く大相撲に送り出した、日大相撲部の名監督である。

 最近の相撲事情がいろいろ聞けて、大変楽しかった。

 「大相撲のヨーロッパ勢は子供の頃から、いろんなスポーツをやって体を鍛えている。体の土台がちがう。世界アマチュア選手権では、まだ日本勢が強いが、それは彼らの相撲の稽古は週1〜2回位だから、毎日やっている日本勢にかなわないだけの話。大相撲に入門すれば、いやでも毎日稽古をするわけだから、日本勢より強くなってもおかしくない。それに彼らは裸一貫、親兄弟を養うという強いハングリー精神がありますからね。初代若乃花さんみたいなものです。これは強くなりますよ」

 白鵬の横綱はまちがいなし、との話も出て、白鵬ファンの私は、わが意を強くしたが、とくに印象に残ったのは、次のような話である。

 「今、全国10あまりの大学に女子相撲部があります。女性も結構がんばっていますよ。もっともっとふやしたいと思っています。レスリングや柔道より、ずっと勝ち負けがわかりやすい相撲を、近い将来、オリンピックの正式種目にすることも大事なことですが、女子相撲ももっと盛んにしたいんです。子供の相撲ばなれをくいとめるには、女性の理解者をふやすしかない。見るだけでなく、自分も相撲をとったことがある、という女性がふえれば、これは大変なメリットです。今の家庭では子供の教育だって、父親ではなくて、お母さんの方が主導権を握っているのですから」

 田中英寿さん、いやアマチュア相撲界の深謀遠慮というものだろうか。

 人前でハダカになりたがらない。ましてやフンドシ姿なんて、という子供がふえていると聞く。大学でも登山部などには入部希望者が減って、廃部になったところもあるようだ。カッコ悪いスポーツは敬遠される。相撲の将来はとてもバラ色とはいえないようだが、女性の相撲実技愛好者をふやしたい、という田中流の青写真は、相撲発展のための急がばまわれ、の好見本かもしれない。


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