スポーツデザイン研究所
topページへ
topページへ
講演情報へ
オリジナルコラムへ
SPORTS ADVANTAGE
   「批評性」「評論性」「文化性」の視点からスポーツの核心に迫る
最新GALLARY

シンクロナイズドスイミング ジャパンオープン2005 デュエット ヘマ・メングアル/パオラ・ティラドス


(C)photo kishimoto


シンクロナイズドスイミング
ジャパンオープン2005
デュエット
ヘマ・メングアル/パオラ・ティラドス

SPORTS IMPACT
  オリジナルGALLERY
(C)photo kishimoto
vol.245-1(2005年 4月 6日発行)
岡崎 満義/ジャーナリスト

スポーツ総合誌「ナンバー」25周年

 〜“総合”とは何か、悩んだ日々〜


杉山 茂/スポーツプロデューサー
  〜ふくらみ過ぎたかアジア大会〜
滝口 隆司/毎日新聞運動部
  〜疑問の多いバスケットのプロ化構想〜
筆者プロフィール
バックナンバーリスト
SPORTS ADVANTAGE
無料購読お申し込み
オリジナルコラムを中心に当サイトの更新情報、スポーツ関連講座やシンポジウム開催情報などを無料配信しています。今すぐご登録下さい。
申し込みはこちらから
ホームよりエントリー
メール配信先の変更
(登録アドレスを明記)
ご意見・ご要望
エントリーは下記リンクより、氏名配信先アドレス男女都道府県別年齢所属を記入の上メールして下さい
スポーツ総合誌「ナンバー」2周年
〜“総合”とは何か、悩んだ日々〜
岡崎 満義/ジャーナリスト)

 「帯津(おびつ)流がんと向きあう養生法(帯津良一著・NHK出版刊)の書評を見て、ぜひ読んでみたいと思った。帯津良一さんは外科のお医者さんだが、以前、そのユニークな病気観、人生観が雑誌で紹介されたのを読んだ記憶がある。

 この本でも、帯津さん独得の身体観、生命観が読めるのではないか、と買ったのである。「ホリスティック医学の輪郭が、おぼろげながら見えてきました。ホリスティック医学とは、こころ(精神性)、からだ(身体性)、いのち(霊性)の3つが渾然一体となった、人間まるごとそっくりそのままとらえる医学です」

 「体を見る西洋医学、心を見る心理療法、いのちを見る中国医学、これらをあわせればホリスティック医学だと思った」が、あるときからそれは違うと思うようになった。「西洋医学と代替療法を、足し算するように、ただ合わせただけでは、それだけのことです」「総合医学は文字どおり積分することです。積分とは、双方をいったんばらばらにして集め直し、まったく新しい体系を作ることです」

 「体は生命場のエネルギーの容れ物」「ホリスティック医学とは、場の医学であり、自然治癒力の医学であり、癒しの医学であり、養生の医学である」

 短く引用するのがむずかしい。しかし、「まえがき」の中の帯津さんの言葉、とくに「積分」「統合」「生命場のエネルギー」という言葉に、ハッとするものを感じた。26年前、自分が悩んでいた核心に触れる言葉のように感じられた。

 26年前、私は「スポーツグラフィック・ナンバー」というスポーツ総合誌を作るように、と編集長を申し渡された。「総合」ということの意味がなかなかつかまえられなくて、悩みに悩んだ。いろいろなスポーツをできるだけたくさん、誌面に紹介するだけで「総合」とはとても思えない。

 高浜虚子の俳句「昨年今年(こぞことし)つらぬく棒のごときもの」の“棒”にあたるような何かを、スポーツの中から抽出することだろう。考えに考えた末、ゆきついたのは「スポーツはヒューマニズムの一表現形態である」ということだった。いろいろなスポーツをする人たちの心技体の中に、具体的なヒューマニズムの現われを見ることだ、と考えた。そう考えて、やっと一歩を踏み出すことができた。

 こう書いてしまうと、特別どうってことはないが、ここまでたどりつくのに、随分時間がかかったと、なつかしく思い出す。

 このようなポリシーの上に、「愛すべき神は細部に宿る」というアビ・ワールブルク(ドイツ美術史家)の言葉に導かれて、その具体的手法を探った結果として「江夏の21球」が発想できたのである。

 「ナンバー」はこの4月で25周年を迎える。創刊された1980年(昭和55年)は創刊誌ブームで、245点の新雑誌が出た。25年経って、今、残っているのは、「ナンバー」と「ブルータス」の2誌だけである。熱心な読者に支えられて、ほんとうにありがたいことだ、と思う。


Copyright (C) Sports Design Institute All Right Reserved
本サイトに掲載の記事・写真・イラストレーションの無断転載を禁じます。 →ご利用条件