スポーツデザイン研究所
topページへ
topページへ
講演情報へ
オリジナルコラムへ
SPORTS ADVANTAGE
   「批評性」「評論性」「文化性」の視点からスポーツの核心に迫る
最新GALLARY
第22回ユニバーシアード冬季競技大会 女子個人(K90) 銅メダル 小浅星子

(C)photo kishimoto


第22回
ユニバーシアード冬季競技大会
(2005/インスブルック)
スキージャンプ
女子個人(K90) 銅メダル
小浅星子

SPORTS IMPACT
  オリジナルGALLERY
(C)photo kishimoto
vol.234-1(2005年 1月19日発行)
杉山 茂/スポーツプロデューサー


異常ではない北朝鮮サッカーの行動



松原 明/東京中日スポーツ報道部
   〜「プレゼンテーションの難しさ」〜
滝口 隆司/毎日新聞運動部
   〜スペシャルオリンピックスの話〜
筆者プロフィール
バックナンバーリスト
SPORTS ADVANTAGE
無料購読お申し込み
オリジナルコラムを中心に当サイトの更新情報、スポーツ関連講座やシンポジウム開催情報などを無料配信しています。今すぐご登録下さい。
申し込みはこちらから
ホームよりエントリー
メール配信先の変更
(登録アドレスを明記)
ご意見・ご要望
エントリーは下記リンクより、氏名配信先アドレス男女都道府県別年齢所属を記入の上メールして下さい
異常ではない北朝鮮サッカーの行動
杉山 茂/スポーツプロデューサー)

 高校選手権が終わると、いつもなら話題の花がしぼんでしまうサッカー界だが、今年は違う。セ・パ両リーグの1人舞台を許さぬほどのニュース量で、この時期、どのようにマスコミの関心を引き込むか、長年の課題の1つが“解決”したようにも思える。

 そのなかで、気になるのは、2月9日(埼玉スタジアム2002)の北朝鮮戦を前にしたさまざまな“情報戦”だ。

 サッカーの国際シーンではよくあること、とすれば、極東のスポーツ・マスコミも、本場なみになった、と苦笑ももれるが、政治色をからめるような流れは、けして好ましいものではあるまい。

 練習の非公開や、外部からの目を封じるための工作など、サッカーに限らず、ボールゲームでは珍しくない。

 個人スポーツでも、トップゾーンともなれば、第三者を装って、ライバルの練習を偵察に行く。一方、相手の目を乱すための仕掛けもある。伝統的な駅伝では各チームのオーダーを探るため、あの手この手が使われる。

 以前の話だが、大学アメリカンフットボールで、警戒していた側と、探りに来た側とで、こぜりあいになったニュースがあった。

 微妙なフォーメーションプレーは、事前に手の内が分かってしまえば、威力は減退する。ましてやワールドカップ予選、各国が神経質なほど、用心を重ねるのは、当然なのだ。

 それを、挑発的に伝えるのは、今回の場合、一種の“悪のり”のような気さえする。

 サッカーのタイトルマッチは民族の戦いなのだ、といった昂(たかぶ)った声も聞こえそうだが、北朝鮮チーム側の取材規制などを、異常な行動とは云えない。

 スポーツ報道は、面白おかしく伝えられるものでは、けしてない。

 それを受け入れているようでは、日本の“スポーツ度”は低いことになる。

 ニュース量のうえでも、ベースボールと肩を並べるようになったサッカー。ファンの求めるレベルが高まればスポーツ報道をリードする期待がかかる―。


Copyright (C) Sports Design Institute All Right Reserved
本サイトに掲載の記事・写真・イラストレーションの無断転載を禁じます。 →ご利用条件