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vol.453-1(2009年6月16日発行)
松原 明 /東京中日スポーツ報道部
「南アフリカの現地対策が大切だ」
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 サッカー日本代表は17日のオーストラリア戦を終えて帰国したらいよいよ、ワールドカップ本番への準備が始まる。岡田監督、小野、原2人の技術委員長は南アフリカで開催中の「コンフェデレーション杯」の視察に出発する。データは集められるが、「いつ、南アフリカで現地準備対策、キャンプをやるか」が一番の問題である。

 これまで、日本代表はアフリカ大陸で試合した経験がなく、現地のスタンド、芝、風、雰囲気も、分からない現状では、互角に戦おう、というのは無理である。

 南アフリカ大会会場の半分にあたる5会場は標高1400メートル以上の高地になる。空気が薄く、体力が持つかどうか、実際に体験しなければ分からない。

 週末「南アフリカ事情の情報交換会」が、サッカー愛好家が集まって開かれたが、想像以上のアクセスの悪さ、治安の心配が尽きない説明ばかりだった。

 私は、南アフリカの現地研修に参加した日本代表審判、西村雄一主審(国際審判、プロ)に話を聞いたが、1400メートルの高地トレーニング・センターでは「頑張るのは大変。よほど準備をしないと動けなくなります」という。その上「空気は乾燥しているので肌はぴりぴりしてしまうし、リップクリームを3本持っていったが、すべて使い切るほど唇が乾くことも分かった」、という。選手はここで練習し、対応策を事前に収集しないと、体が対応できず、とても勝てないのではあるまいか。

 このグランド事情は、スタンドで視察し、研究しても分からない。
すでに、キャンプ地として、フランス大会の際に事前キャンプを行ったスイスや、同じ高地のチリからも誘いがあるが、別の大陸でやっても、気候、地理条件が同じとは限らない。

 Jリーグは日程を変更してでも、代表合宿に対応することを明らかにしているだけに今回の事前調査を土台に、現地対策を真剣に考えて欲しい。

 アフリカ代表は最大6カ国が出場する。日本の組には欧州代表(13カ国)も必ず入ってくる、アフリカ代表とも同じ組になる可能性は高い。現地に慣れている、アフリカ代表は想像以上の力を出し「アフリカ旋風」を巻き起こすのは間違いない、と言われている。

 あと1年、十分な準備期間がある今回こそアフリカ対策を練って、臨むべきではないか。

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