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vol.505-1(2010年10月4日発行)
松原 明 /東京中日スポーツ報道部
「天皇杯をずらせ」

 日本サッカーの過密日程は、もうどうにもならないところに来た。
2011年は、1月6日からカタールで開催されるアジア杯に日本代表が参加する。ロンドン五輪予選が6月19日から、7月には南米選手権に招待され約1ヶ月の遠征が予定されている。ブラジルW杯予選は3次予選が9月に開幕し、年末12月にはWCC「世界クラブ選手権」が2年ぶりに日本へ戻ってくる。

 このアジア代表を決める「アジア・クラブ選手権」もこの前に入り込む。
つまり、全くオフがないまま、年間びっしり主要日程が組まれている。かつてない年間日程だ。どこか、日程をやりくりしないと身動きが取れないのは明らかである。他の主要国の年間日程をみてもオフが全くない国はない。いまやサッカー協会、Jリーグが根本的な日程短縮を話し合わないかぎり解決しないのである。

 サッカー協会の国際マッチメイク委員会は解決を協議しているが天皇杯を短縮して日程を繰り上げる以外にないのではあるまいか。

 天皇杯が、昔のまま元日決戦にこだわる時期はもう過ぎた。試案だが、天皇杯を11月で終了するように繰り上げ、12月第1週で終わるJリーグと歩調を合わせ12月を完全オフにする試みしかないのではないかと、思う。

 天皇杯は、今年の2回戦から、地方代表とJ1が対戦するように拡大され、さらに日程は過密状態になった。Jリーグは独自でカップ戦(ナビスコ杯)を行っているため、今夏の猛暑で連戦が重なり、選手のパフォーマンスは落ちるばかり。見応えのある試合は激減した。

 サッカー界はこれでいいのか。日本発展のために世界に歩調を合わせて、日程統合の話し合いを進展させて欲しい。空しく時間は過ぎてゆくのは悲しい。
一日も早く、年間の統合日程が解決し選手が存分にプレーできるような日程になることを祈るばかりである。

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