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vol.602-1(2014年4月18発行)
松原 明 /東京中日スポーツ報道部
セリグの対話集会

 今の大リーグ・コミッショナー、バド・セリグ氏は、2015年1月、80歳で勇退するが、その置き土産のひとつが、ファンとの対話集会「タウン・ホール・ミーテイング」である。
毎年、7月に開催される、オールスター・ゲームの期間中、ファンを招き、質問に答える一問一答の会合。全米から質問を受け付け、25人限定で自ら対応するやり方だ。
 これまでの歴代コミッショナーは、だれもやってこなかった、ファンとの交流方式は人気を呼び「われの疑問にも丁寧に答えてくれるのでうれしい。大リーグの目指す道も分かる」と、好感を持たれている。
2014年の後半から、2015年の開幕まで、ストの続いた、暗黒時代はもう昔話になったのも、セリグの先頭に立つ改革の成果だ。

 選手会との平和共存も生まれ、懸案だった禁止薬物の強化も進み、大リーグはアメリカ・プロ・スポーツ最大のレジャー産業になったのも、セリグのリーダー・シップである。

 日本のプロ野球、Jリーグも、全くファンとの対話がないのは残念だ。
ファンの悩みを聞き、交流すれば、また、新たな道は開けるのではない、だろうか。

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