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vol.606-1(2014年5月15発行)
松原 明 /東京中日スポーツ報道部
「サッカー日本代表23人の選考」

 ブラジルW杯へ、日本代表23人が決まった。「攻撃的選手を選んだ」と、ザッケローニ監督は、これまで呼ばなかった選手ではただ1人、大久保嘉人だけを指名、あとは常連のメンバーで固めた。

 気になるのは故障明けの選手3人だ。 MFの長谷部誠、DF・内田篤人、DF・吉田麻也。いずれも故障回復したばかりで、いわばぶっつけ本番になる。記者会見でもこの質問が監督に向けられた。「100%体調は戻る、と確信しているのか、賭けなのか?」。

 「初戦まで1ヶ月とちょっとある。代表に合流する時点で100%の状態に戻るという情報が届いている」。つまり“見切り発車”なのを監督は認めた。

 監督は常々「体調が万全の選手を選ぶ」と、明言してきたが、これで大丈夫なのか、と、思わざるを得ない。

 1次リーグの相手、コートジボワール、ギリシャ、コロンビアはすべて日本よりランクが上の強敵そろい。いくら攻撃的といっても、まず、守りがしっかりしていなければ、ピンチを交わすのがやっと、になってしまうではないか。

 コートジボワールは3月5日、ベルギーとの交流戦で、0−2から怒濤の猛攻で同点に持ち込んだ。あの迫力あるパワー攻撃を、果たして止められるのか。全員が100%でなければ、日本のペースに持ち込むのは難しい。

 思えば、南アフリカ大会の第1戦、相手のカメルーンは内乱状態で盛り上がらないまま対戦した幸運が背景にある。日本は1−0の勝利で決勝トーナメント進出をつかんだ。

 代表の健闘を祈るのみである。

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