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世界フィギュアスケート選手権2005 フリー 予選 ミシェル・クワン(USA)

(C)photo kishimoto

2005年
世界フィギュアスケート選手権
フリー 予選
ミシェル・クワン(USA)

 

SPORTS IMPACT
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(C)photo kishimoto
vol.242-2(2005年 3月18日発行)
葉山 洋/マーケティング・コンサルタント

スポーツ・パーソナリティのパワー

杉山 茂/スポーツプロデューサー
   〜日本体育協会「国民スポーツの統一組織」打ち出す〜
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スポーツ・パーソナリティのパワー
(葉山 洋/マーケティング・コンサルタント)

 タイガー・ウッズはスポークスパーソンとして最も相応しい?

 ニューヨークのPRエージェンシー、アラン・テイラー・コミュニケーションズが今月発表した調査分析によれば、男性ではタイガー・ウッズ、女性ではセレーナ・ウィリアムスがスポークスパーソンとして最も相応しいアスリート、との評価を得た。米国におけるPR、マーケティングの専門家を対象とした調査で「あなたの会社の新製品キャンペーンにスポーツ選手を起用する場合、誰を第一候補に挙げますか」という問いに対する回答結果である。

 両選手とも2年連続しての1位獲得となった。

 ウッズへの支持は23%。2位に入ったのはツールドフランスで6連勝を飾った「鉄人」ランス・アームストロングで、18%を獲得。かなり差が開いたが、3位はデイトナ500などで有名なカーレース、NASCARの若きヒーロー、デイル・アーンハートJr.で9%を集めた。

 女子テニスのセレーナ・ウィリアムスに投じられたポイントは18%、2位には僅差の16%でゴルフのアニカ・ソレンスタムが選ばれた。3位はマリア・シャラポアが15%で続き、女性への評価は分かれる形になった。

 興味深いのは、ウッズ、セレーナ共に2004年は現実の競技では必ずしも振るわなかった、ということだ。ゴルフ、テニスの4大トーナメントで勝ったのは彼等のライバル達だ。

 スポークスパーソンあるいはプロダクト・エンドースメントのキャラクターとしてのアスリートは直近の戦績だけでは価値の把握が難しい。現役のタイトルホルダーであることは必要充分条件ではなさそうだ。実績、そして長期間の活躍によるメディア露出、その結果浮き彫りにされる人物像などがスポーツ・パーソナリティとしての強さ、魅力を構築する。

 際立った存在になるためにはチームより個人スポーツの方が有利(?)だ。チームスポーツでは集合体としての露出、認識が先行し、アスリート個人へ常にスポットライトが当たるとは限らない。2年連続スーパーボウルを制したニューイングランド・ペイトリオッツのクオーターバック、MVP(2回目!)に輝くトム・ブレイディは今回の調査項目で「もっと注目されなければいけないアスリート」の1位に選ばれているのだ。

 ナショナル・レベル、あるいはグローバル・スケールでスポーツ・パーソナリティの親和力を判断する時、サッカーにしても野球にしてもチームがホームタウンのシンボル的存在であることを忘れてはならない。極めて特別なケースを除けば、ライバルチームのファンが敵のスター選手を無条件で受け入れることはまずあり得ないだろう。

 現役のアスリートだけがスポークスパーソンとして適しているわけではない。監督やコメンテイターの中にもメッセージ性のある人材を見出すことは出来る。現役を引退し、一定の期間を経るうちにパーソナリティは伝説化し、普遍性が増す場合もある。この傾向が最も顕著なスポーツはクリケットだろう。

 日本では残念ながら同様の調査は存在しない。しかしながら中央調査社の「人気スポーツ調査」から生活者の好みを知ることが出来る。2004年版によれば、最も人気のあるスポーツ選手は2年連続でニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜だが、2位に選ばれたのは現役を引退してから30年以上もたった長嶋茂雄氏であった。「ミスター」人気、衰えることを知らず、恐るべし。


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