市川一夫/スポーツライター ◆150号を迎えて 見るスポーツは時代背景、社会情勢を反映しつつ産業化傾向にある。
しかし、日本のメディアとグローバル・メディアとの比較をすれば、企画力、マーケティング・パワーなど依然として差が大きい。 この差こそが『スポーツ文化』であろう。
我が発展途上と熟成の上に常に新しい挑戦を続ける彼らの違いを何時も痛感している。 一例を挙げれば、せっかくのイベントを台無しにする、訳の判らぬコメントを連発する芸能人ゲストであり、彼らを視聴率稼ぎに起用する番組担当者である。 スポーツ・アドバンテージは常にスポーツ文化とは何か、の視点で見つめて行くオピニオンであることを強く意識している。
岡崎 満義/ジャーナリスト・編集主幹 ◆第151号から始めたいこと 「継続は力なり」という。150号コンスタントに続いたことは、ご同慶のいたりです。
これか先も、200号300号と続いてほしい、またそうなっていくだろう。 希望することは、〈スポーツアドバンテージ〉を読んだ人の感想、反論、発展的提言…などが出て、さらにそれに意見が加えられて…というネット上のサロンができると面白いと思う。
また、若手ノンフィクションライターの登竜門にならないだろうか。1回が4000〜10000字位のもので4〜5回完結、といった本格的ノンフィクションが集まらないだろうか。少なくとも年1〜2本あると楽しい。
また、同じテーマ(例えば、マグワイアの筋肉増強剤、ソーサーのコルク入りバットなど)で常連執筆人がネット・シンポジウムをしたり。 いろんなやり方が、まだまだありそうだ。
賀茂美則/スポーツライター・米国ルイジアナ在住 150号と言えば、約3年、2000年から足掛け4年ということになる。 2000年はシドニーがあった。2001年はイチローの活躍、2002年はワールドカップ。そして2003年は松井の大リーグ入りと毎年大きなニュースがあった。
言い古されたことだが、野球とベースボールが違うように、スポーツにも文化がある。 アメリカに住む立場を生かして、今後もスポーツと文化の接点を追求して行く所存である。
杉山 茂/スポーツプロデューサー・編集主幹 ◆3周年メッセージ 続いてますか、続いてますね、続けてください―いろいろな声をかけられた3年間だった。 ともかく続きました。
送り出す側(執筆者の皆さん)、覗いて下さる側(読者の皆さん)の“根気”に敬意と感謝、です。 このエネルギーで、次ぎの3年・150週を過ごしたい。 いまのまま、支えて下さい。
早瀬利之/作家
◆体感度の高い原稿を心がけたい。 スポーツをスカートの下から覗くようなスポーツ紙と違い、正面から選手の筋肉、心臓まで覗くようなスポーツ誌を、私自身、編集・発行したいと考えたことがあった。 そこにはオピニオン性を前面に出し、業界をリードする使命感に溢れたコラムなど、ライターの眼線を高くした誌面づくりである。
はからずも、「スポーツアドバンテージ」は、私の編集方針と同じスタンスで、私は編集者から書き手に回ることで協力できるようになった。 今回スタートして150号目。「もう、そんなになったか」と感無量である。 色々な書き手が、色々なテーマに取り組んでおられる。ワールドワイドな情報から、局内の動き、選手へのインタビュー構成など、スポーツ紙では見られない、独得な記事があり、スポーツ界の旗手になったと思う。
私も、ゴルフ、剣道、柔道から、陸上競技まで幅を広げ、現場取材を続けたいと考えている。できれば、体感度の高い選手のナマの声を再現するなど、視点の変化も、トライしてみたい。
松原 明/東京中日スポーツ報道部 ◆150号に向けて スポーツは生活の一部であり、全部でもあり、無縁でもある。そこに起こる、様々の現象を捉え、伝えてゆくことは、限りなく面白い。
私は、記者生活を通じて、歴史に残る感動を味えたことを、幸せに思う。体で得たものは、永久に忘れない。これが、財産になり、その感動をお知らせして、今後に続けたい。
初めて渡米した1970年、カリフォルニアの青空の下で聞いた国歌斉唱は、空に染みいるときめきを感じた。 そこに、起きるドラマも、また、忘れがたいものだった。
日本の進む道へ、今後も、少しでもプラスになれば、と、伝えてゆきたい。 |