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IAAF 国際グランプリ プラハ 男子 1500m 小林史和(NTN)


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vol.257-1(2005年 6月29日発行)
岡崎 満義/ジャーナリスト

福原愛選手のみごとな中国語

杉山 茂/スポーツプロデューサー
  〜「薬」でこじれるサッカーとオリンピックの仲〜
松原 明/東京中日スポーツ報道部
  〜「ワールドカップへあと1年」〜
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福原愛選手のみごとな中国語
岡崎 満義/ジャーナリスト)
 中国の卓球スパーリーグの遼寧省チームに加わった福原愛選手が、かつての世界チャンピオン王楠選手とダブルスのペアを組み、大活躍している。
 
 活躍もさることながら、福原選手の中国語の流暢なことに驚いた。テレビのインタビューで通訳もつけず、次々に中国語で応待している。中国で初めての試合はどうでしたか、と訊かれて「開始的時候、比較有点児緊張了、但是比賽以后、没事児」と答えていた。はじめはちょっと緊張しましたが、試合になったら問題ありませんでした、ときれいな普通話(プートンホワ)で答えた。 

  初・中級の中国語なら、「有点児」は「一点児」となりかねないが、彼女の口からはスラスラと「有点児」が出た。NHKの中国語講座のレベルでいえば、上級以上の本格的中国語という感じである。彼女は卓球の練習と同時に、中国語の学習も早くから続けていたのだろう。卓球王国の中国と対等に戦うには、言葉だって大事なツールだ、という認識があるのだろう。人生計画の緻密さを感じる。
 
  ここまで書いたとき、NHKのサンデースポーツで、中国の人気インタビュー番組「面対面」(Face to face)に出演、ベテランインタビューアーにひるむことなく、堂々と中国語で切り返しているのが紹介された。みごとだった。

 微妙な質問のとき、たとえば「あなたの好きな男性はいますか」と問われて、ちょっと通訳の女性の顔をうかがったが、間を置いて「どうしてそういう質問に答えなければならないのですか」と言い、「顔が赤くなってしまう」と笑った。日本のマスコミははいつまでも「愛ちゃん」と呼び、その愛くるしさを強調してみせているが、福原選手自身はすでに、そんなレベルは抜け出て、世界のトップ選手たらんと、大きく飛翔しているように見えた。

 ゴルフの宮里藍、横峯さくら選手もそうだが、10代の女子選手たちを「かわいい」という価値基準で接したがる日本のスポーツジャーナリズムは、どこかおかしい。10代であっても、世界のトップレベルで活躍し始めた選手には、大人として接する必要があるように思う。

 外国語がズバ抜けてできるスポーツマンとしては、これまでサッカー中田英寿のイタリア語、MLBマリナーズの長谷川投手の英語がとくに目立っている。それぞれ、イタリア語、英語のインタビューに、実にみごとに対応している。彼らは日本を飛び出して、世界の舞台で活躍することを早くから目標として、外国語もきちんと勉強していたようだ。

 ソフトバンクの城島捕手も、ひそかに米大リーグ入りを目指していると、聞いたことがある。あのパワーは十分に通用しそうだ。しかしポジションが捕手となれば、投手野茂、石井、大塚、藪、高津、大家、内野手井口、松井稼、外野手イチロー、松井秀、田口など以上に、コミュニケーション能力が必要になるのではないか。投手との細かい打ち合わせ、のみならず、野手との連携、ベンチの監督、コーチとの意思疎通が特別に求められるように思う。捕手は守備の要である。

 城島選手はすでに、英語の勉強を始めているかもしれない。そうであってほしい。大リーグで城島捕手を見てみたいものだ。

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