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2005ワールドグランプリ女子バレーボール 決勝ラウンド仙台大会 高橋みゆき


(C)photo kishimoto


2005ワールドグランプリ
女子バレーボール
決勝ラウンド仙台大会
高橋みゆき

SPORTS IMPACT
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(C)photo kishimoto
vol.260-1(2005年 7月20日発行)
岡崎 満義/ジャーナリスト

女子プロゴルフ表純子とその夫への期待

杉山 茂/スポーツプロデューサー
  〜戦力外通告にのぞくプロ意識〜
佐藤 次郎/スポーツライター
  〜「らしさ」を忘れていいのか〜
賀茂 美則/スポーツライター
  〜MLB ホームランダービーに思う〜
滝口 隆司/毎日新聞運動部
  〜“変なヤツ”が日本にほしい〜
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女子プロゴルフ表純子とその夫への期待
岡崎 満義/ジャーナリスト)
 女子プロゴルフで2位が11回、どうしても優勝できなかった表純子(31)が、2週連続優勝の快挙をみせた。獲得賞金も5,394万円となり、宮里藍を抜いてトップに躍り出た。賞金王もユメではない。厚い壁に一度風穴があくと、トントン拍子に上昇気流に乗ってしまうことが、スポーツには往々にしてある。スポーツのふしぎさ、面白さである。

 表のキャディが結婚4年目の夫・広樹さん(34)であることに注目が集まっている。文字通り、2人3脚のゴルフ人生だ。横峯さくらは父親、福嶋晃子も一時、元プロ野球選手の父親がキャディをつとめていたが、夫婦は珍しいように思う。塩谷育代が一度だけ夫を帯同キャディにして、途中で意見が食い違ってしまい、以後、夫はやめた、とどこかに書いていた。

 表の場合は、夫がキャディをつとめるだけでなく、家庭では食事、洗濯など家事全てを広樹さんが受け持つのだという。妻はゴルフの天才だから、煩わしい雑用から妻を解放して、ゴルフに専念してもらおう、というわけだ。けなげで強い主夫、といえる。
 こういう場合は婦唱夫随というのか、夫唱婦随なのか、昔なら男の風上に置けない夫、と言われそうだが、広樹さんが積極的に主夫業をこなしているのはスゴイ。

 世間的にも決して多くはないが、妻が働いて男が主夫業に徹するという夫婦が見られるようになった。夫婦がそれぞれの能力を最大限に生かそう、とするライフスタイルをとることになれば、まさに表夫婦のような例が珍しくなくなるだろう。結婚、出産、子育て・・・というハードルを二人して乗り越える試みがつづく。同様に、能力を生かすために独身をつづける人も増えるだろう。 

 今や人生80年時代、そのときどきのステージに合わせて、夫唱婦随か婦唱夫随かを決めていく。あるときは夫唱婦随、別の時期は婦唱夫随、とりかえばや物語ではないが、自由に生き方を変える夫婦が見てみたい。

 夫婦がそれぞれの能力を生かし、わが道を行くのは素晴らしい。そして、夫婦(男女)の役割を固定しないで人生のステージ毎に夫唱婦随になったり、その逆になったりする夫婦が出てくるとさらに面白い。第2の人生、とよく言われる。一つの仕事をやり遂げてリタイアした人が、第2の人生でまたひと仕事する、という例をよく見聞する。それもわるくはないが、新しい生き方、という感じはしない。夫婦の関係はこれまで通りだから。

 たとえば、表純子・広樹夫妻が、妻の現役ゴルフ人生にピリオドを打ったあと、次は妻が主婦業となり、夫が何かの仕事を始める。妻はキャディ風にサポートする、とか。そんな夫婦像が出てくれば、日本人の人生が豊かになるのではないか、と思ったりする。夫婦関係がやわらかく、自由になれば、少子高齢化社会は怖くない。むしろ楽しくなるだろう。がんばれ、表純子・広樹さん!と心から願う。


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