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第28回全日本女子柔道選抜体重別選手権大会 70kg 上野雅恵

(C)photo kishimoto

第28回全日本女子柔道
選抜体重別選手権大会
70kg
上野雅恵

 

SPORTS IMPACT
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(C)photo kishimoto
vol.246-1(2005年 4月13日発行)
松原 明/東京中日スポーツ報道部

「マリスを尊ぶ郷土愛」

杉山 茂/スポーツプロデューサー
  〜杉山愛の力を借りて新時代へ〜
岡崎 満義/ジャーナリスト
  〜かわいい“ボール運搬犬”の登場〜
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「マリスを尊ぶ郷土愛」
松原 明/東京中日スポーツ報道部)

 アメリカ・ノースダコタ州議会が「大リーグはロジャー・マリスの年間最多本塁打記録61本を公認記録に戻せ」の議決を、全会一致(45人)で承認。大リーグ、バド・セリグコミッショナーへ提出した。

 大リーグは「年間最多本塁打記録は、バリー・ボンズ(ジャイアンツ)の73本」を変更する考えはないが、地方議会から異例の抗議が出たことは無視できない。

 アメリカ北部のカナダと隣接している、同州は、マリスが少年時代を過ごした土地。ファーゴの高校時代には、野球、とフットボールのスター。同州の生んだ数少ないヒーローだった。

 なぜ、議会が運動を起こしたのか?今年3月、クーパスタウンの野球殿堂入り選考委員会は、今年も「該当者ナシ」で、マリスの殿堂入りは見送られたことが背景にある。州議会はすぐに「マリスを殿堂へ送ろう」の議決を採択。さらに「ステロイド使用疑惑選手の記録を認めるな」の後押しになった。

 マリスが殿堂に入れない理由の一つは「彼は偉大な記録を残したが、その1年だけでは無理」というのが落選の理由になっているが、1961年にベーブ・ルースの年間60本を抜く61本を打ったときの、全米に起きたセンセーションのすごさは大変なもの。歴史を書き換えたマリスの偉業は、十分資格があるはずだ。

 故郷の人々は不遇のまま死去したマリスを悼み、ファーゴ市ショッピングセンターの一角を借りて「マリス殿堂」を作り、彼の業績を後生に伝えている。

 私は「アメリカ野球博物館の旅」を、名古屋で発行している「月刊ドラゴンズ」に連載しているが、その中でマリス殿堂も取材し紹介した。中央通路の真ん中に建つモニュメント像には「我々は彼をヒーローと呼ぶ」と書かれている。

 「男として、選手として、彼ほどの人はいない」というマントルの言葉が添えられ、殿堂へ、の訴えが胸を打つ。

 ファーゴ市は人口10万人にも満たない小都市。市民の生活の場になっている。このショッピングセンターには、毎日多くの人が訪れ、マリスの展示を眺めては帰ってゆく。マリスを殿堂へ、の支援運動は広がっている。郷里の人々の思いが通じる日を祈る。


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