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【杉山 茂】マコーミック選手と大漁旗
【早瀬利之】飯合肇の米国シニア参戦を機に、日本のシニアプロたちが海外シニアへ脱出計画
【高田実彦】長嶋さんの“心意気”

vol.188 2004年2月13日号「すっきりしないアテネ五輪・・・」
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マコーミック選手と大漁旗
(杉山 茂/スポーツプロデューサー)

 ラグビーでは珍しい、というより、恐らく国内では初めての“できごと”ではなかったのだろうか。
アンドリュー・マコーミック選手(37歳)が旗を振りながら試合後の場内を1周し、観客へ別れを告げたのだ(2月21日、日本選手権3回戦東京秩父宮)。

 “1人の選手”に光が当てられ、際立つことを極端に遠ざけてきたこのスポーツで、こうしたシーンが描き出されるのは、まだまだ時間がかかる、と思っていた。それだけに歴史的であり、印象的であり、感動的であった。

 感動の部分には“背景”がある。92年シーズンに来日してからの東芝府中や日本代表での活躍よりも、ニュージーランドへの帰国の思いを振り払い、最後のホームが、釜石市のクラブ「シーウェイブス」だったことだ。前身はあの新日鐵釜石。

 黄金期の攻守にしびれたまま、今なお「カマイシ」の名に魅せられ、ファンが囲むこのクラブに、マコーミック選手が加わるなど、それは、ある種のドリームチーム誕生、といえた。

 同選手のモットーとする「ネバー・ギブアップ」はそのまま「シーウェイブス」の姿だった。

 左ひざを痛め、この日は出場を危ぶまれていたが、釜石とマコーミック選手という、それぞれ接点のない栄光が、不思議に重なり合うドラマは、後半10分ほどから“開幕”した。試合の展開を離れ素晴らしいもの、を見ている気になった。

 「シーウェイブス」は敗れ、マコーミック選手の別れが決定的となったあと、記憶されるべき“セレモニー”が、突如、始められたのである。

 かざされる旗が、歓喜と祝福の風を送りつづけた「釜石の大漁旗」であったことが、いっそう素晴らしさを盛り上げた。

 変革を告げようとする昨今のラグビーシーンだが、仕込みの目立つパフォーマンスよりも、はるかにフィールドとスタンド一体の「ワン・フォア・オール、オール・フォア・ワン」のほうが自然で、魅力的なことを示した、ともいえる―。

飯合肇の米国シニア参戦を機に、日本の
シニアプロたちが海外シニアへ脱出計画
(早瀬 利之/作家)

 飯合肇プロは3月12日に50歳の誕生日を迎え、その時点から、米国スーパーシニアに(シニアツアー)出場する。先日、芸能人まで集まって派手な壮行会を行ったが、スポーツ紙は「写真なし、20行記事」ということもあって、扱いは小さかった。「派手な壮行会、小さな報道」とは、ゴルフの世界で生きる私ごとき売文屋からすると「これではスポーツ紙は不要。ゴルフ記事のないスポーツ紙なんて紙クズだ」となる。

 そのことはともかく、飯合の米シニアツアーでの優勝可能性は年1勝はまちがいない。パワーと高い弾道、また低い球を打ち分ける飯合に期待するところ大である。問題は、飯合と同年代の「シニア1年生」たちの中には、実力者が揃っていることだ。

 このところ、米シニアは新人の優勝が目立つ。レギュラーではゼロ勝だった男が、シニア入りしたとたんに優勝している。それは、一番若いプロだからだ。レギュラーは、30代が強く、新人たちは、技術と精神面で弱い。

 シニアは体力と精神力では新人の方に歩がある。したがって、新人ほど有利。飯合の優勝チャンスは大いにある、というのは、体力があるからだ。楽しみである。

 ところが、国内では、やっかいなことが起きようとしている。それは、倉本昌弘をはじめ、48〜50歳のレギュラープロが、飯合に続けとばかりに、米シニア入りを準備していることだ。

 ジャンボ尾崎3兄弟も、準備中とのことで、そうなると、日本のレギュラーツアーもシニアも人材不足になる。

 優勝賞金3,000万円だから、日本を捨てたがるのもやむをえまいか。

長嶋さんの“心意気”
(高田 実彦/スポーツジャーナリスト)

 今年からダイエーがキャンプを張っている宮崎市の「生目の杜(いきめのもり)運動公園」は、ダイエーの故・根本陸夫社長が造ったといわれる絶好のキャンプ地である。キャンプを訪れた五輪野球日本代表の長嶋茂雄監督は、あまりの良さに感激して思わず球場から宮崎市の津村重光市長に、「ありがとうございます」と電話した。

 ここで言いたいのは、根本さんのチームに対する熱意だけでなく、野球人を代表して市長に感謝の電話をかけた長嶋監督の“心意気”である。

 根本さんは「ダイエーが九州の地元のチームであるのに四国の高知市でキャンプをするのは九州の人々に申し訳ない。なんとかして九州でキャンプをしたい」と各地を回って見聞し、この生目の杜に新しいキャンプ地をつくる理想を描いて宮崎県に働きかけ、自ら運動公園内のキャンプ地の設計図を出した。この熱意を受けて同市が市制施行70周年記念行事として造ることにし、その半分が昨秋完成したのだった。

 その結果、立派な施設が、実に合理的に配置されていて、「巨人の宮崎県営運動公園より練習に便利」と評判を取った。

 たしかに行ってみるとその通りで、巨人では屋内練習場へ行くのも第2練習場へもブルペンへも車を使って行かざるを得ない遠いところにあるが、ここではどこへでも歩いてすぐに行けて便利である。ファンとの距離も近く、ファンの見る場所もあって、選手と触れ合うチャンスもたくさんある。さすが根本さん! である。

 訪れたマスコミはみなそう感じた。新人の根来コミッショナーも、セ、パ両リーグの会長も、みな行って、感心している。しかし、野球界の首脳陣で誰も感謝の気持ちを宮崎市や根本さんに表した人がいなかった。専門家からは「ここはいい」と聞いたら、市役所へ出向いて、感謝の気持ちを表す人が1人くらいいたっていいだろう。

 率直に感謝の気持ちを表したのは長嶋監督だけだった。球場から市長に電話をかけたのだ。地方は、財政の行き詰まりがいわれ、箱もの政治が批判されているが、野球界にとってはありがたい話のはずである。

 球界首脳陣がいかに「野球に愛情も熱意もないシロウト首脳陣」であるかが暴露された。野球界の危機がいわれる昨今、こういう人々が上にいたのでは、先が思いやられる。長島さんをコミッショナーなりリーグ会長にすべきではなかろうか。



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