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100号記念メッセージ

■vol.141 (2003年4月9日発行)

【杉山 茂】デビスカップ再浮上へハートの強化を
【早瀬利之】宮里優作、厳しいツアーのスタート


◇デビスカップ再浮上へハートの強化を
(杉山 茂/スポーツプロデューサー)

デビスカップのアジア・オセアニアゾーンで、日本が圧倒的な強みを見せた、といっても、同ゾーン1部で辛くも勝ち残ったに過ぎない(4月4、5日)。

2月の本戦(1回戦)では、インドに退けられ、桧舞台のワールドグループ入れ替え戦への道を今年も絶たれている。

オールドファンにしてみれば、今回のポジションくらいで勝っても、といったところだが、スポーツは、いちど転がり落ち始めたらブレーキをかけにくい。「上」を狙えるランクに踏みとどまれたのは、ひとまずよかったということだ。

日本のテニス(男子)の低迷には、さまざまな敗因が、指摘されてきた。

選手の海外キャリアが少ない、フルタイム環境が整っていない、ジュニア強化の方針が見えない、コーチングスタッフの不安定…などだ。

日本テニス協会は、そうした声を浴びながら、地道に問題解決に取り組んできていた。個々の結果は、かなり上がった部分もあるが、伝統の看板イベント、デビスカップにおける躍進になかなか、つながらない。

「いまの選手はチーム戦(団体戦)への取り組み方が甘い」という新たな敗因が浮上して、もう10年以上は経っているだろう。

テニスは「個人」重視のスポーツであり、それは、どの国も同じだ。

チームで戦う、というハートが、日本選手に欠けてしまったのは強化組織に弱点があるのではないか。

コーチたちは「どのような状況下、条件下でも“ニッポンテニス”のために勝とうとするスピリッツに乏しい」と首をかしげるが、デビスカップ戦の前に、心構えを突然説いても身につくものではない。

テニスに限らず最近の日本選手や日本チームは、自分の立っている状況への意識が低い。

トップゾーンで活躍する競技者は、そのスポーツの“伝道役”でもあるのだ。代表選手(チーム)はつねに素晴らしい試合を見せる義務がある。

今回の試合(対パキスタン)を観た人たちは、一様に「いつもこのような試合ができれば」と言っているそうだ。

相変わらずの甘い台詞(せりふ)に聞こえる。

デビスカップの重みと誇りと国内愛好者の期待を、選手たちに教えこむのも強化の一端だろう。

桜吹雪に彩られながら、満員の田園コロシアム(現在廃止)を沸かせたデビスカップ上位戦の風景は、ファンの前にもう甦らないのだろうか−。

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◇宮里優作、厳しいツアーのスタート
(早瀬利之/作家)

宮里優作の初戦は14位タイに終った。

彼の力からすれば上位5位以内に入るだろうと読んでいたのだが、3日目のアクシデントで75を叩いたのが、最終日立ち直れなかった原因だった。

新人プロ、なかでもツアー経験のないプロには、3日目が鬼門になる。予選を勝ち抜いてきた選手たちは、3日目は初顔の組合せになるため、気配りも多く、1打1打に集中できない。

アマ時代は後輩をいたわるムードがあるが、プロ入りするとライバルになる。自ずと「そこドケ」的なムードになるのは、日本だけに限らない。本戦に残ると、全員攻撃的になる。

宮里優作は初めて硬い視線を感じとっている。

最終日は71を出してイーブンパーに終ったが、本来の優作ならノーボギーの5バーディを出してもおかしくなかった。パットが決まらなかったそうだが、やはりプレッシャーからくる。

彼は主催者推薦などを含めて、今年は9試合に出場できる。あと秋までに8試合しかない。来年のシード権を獲るには優勝するほかないが、「宣言プロ」の優勝はまだ1人もいないだけに、優作に期待がかかる。

もし優勝すれば、100万円近い受験料がいるPGAテストやツアーテストを受けずに、そのままツアープロとして試合できることになる。

かつてアメリカプロに、デビット・イシイがいたが、彼は日本ツアーでもPGAの会員でもなかった。推薦プロとして出場しているが、外国人招待推薦プロだった。

日本人プロではまだいない。優作の場合は優勝しなければ日本ツアーで長く戦えない。

4日間、そうした気持ちで戦うということは辛いものだが、しかし頑張ってもらいたいものだ。

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