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■vol.181(2003年12月26日発行)

【岡崎満義】 メジャー志向が主流になった
【早瀬利之】 沖縄オープン、谷原秀人が勝って、東北福祉大出がトップ独占。大学ゴルフ部に大変化

■2003年最終号「2003年スポーツ回顧特集」

【杉山 茂】 図面のままな「総合型地域スポーツクラブ」
【松原 明】 スポーツ回顧録
【佐藤次郎】 幅広い視点を忘れまい
【高山奈美】 融通の利かない日本の組織にげんなり
【市川一夫】 2003年のスポーツマーケットは雨模様〜スポーツ参加は依然として低迷〜


メジャー指向が主流になった
(岡崎満義/ジャーナリスト)
 最近、ダイエー監督の王貞治さんと、立ち話をする機会があった。小久保の巨人移籍の話をしたあと、王さんは大きく息をして言った。

 「松井がヤンキース入りして、あれだけ活躍したことで、日本のプロ野球選手の大リーグ指向が主流になりましたね」

 イチローのマリナーズ入りまでは、まだまだ大リーグ指向は傍流だったが、松井のメジャー移籍で完全に主流になった、と言うのである。

 これまで、野球少年の夢は巨人が頂点、そこが終点だった。1936年に始まった日本のプロ野球の歴史そのものであり、ONのV9という偉業をなしとげ、「巨人・大鵬・卵焼き」といわれた巨人が、言ってみれば“通過点”になってしまったのである。

 虹の彼方にメジャーがある、とばかり、みんなの目がメジャーに向きはじめたのだ。ダイエーも来年は井口が、そのあとは城島もメジャーに行きそうだ。「時間をかけて強いチームを作り上げて、日本一になったら、選手たちの目はまちがいなく大リーグへ向く。つまり、チームの解体が始まるわけです」とも、王さんは言った。FA中心のアメリカ型のチーム作りにならざるをえないだろう。

 2000年秋、日本シリーズでON競演があったあと、ON対談を司会したことがある。イチローのメジャー入りが決まったばかりの時期で、2人ともイチローが夏場に強いことで活躍はまちがいないと太鼓判を押したが、同時に「われわれの頃は、ひとつのチームに骨を埋めるのが当たり前だったが、今はよい組織に“骨を埋める”というのは死語になってしまいましたね」と、異口同音にもらしたのが印象に残っている。

 日本のプロ野球に入らないで、アメリカへ直通してしまう選手も出ている。いずれにせよ、日本のプロ野球が選手の意識の中で通過点となったのは、今後大きな影響がでそうだ。“プロは高き(技術的にも金銭的にも)につく”のが自然だから、この流れは加速することはあっても、押しとどめることはできそうにない。

 日本のプロ野球はどこへ行く?プロがアテネ五輪に出て金メダルを取ったところで、プロ野球の繁栄は保証されない。たとえば、「日本地区」(巨人、阪神、西武、ヤクルト、ダイエーあたり)をつくって、ア・リーグかナ・リーグに加盟する。残り7チームは台湾、韓国、中国とアジア・リーグを結成する。そんな大改造をするしか、生きのびる道はないのではないか。

 アメリカ大リーグの傘の下に入るようで、ナショナリストから見れば不快この上ないことかもしれないが、野球愛好者にとっては悪いことではない。メジャーの東、中、西、日本の4地区の野球が、ア・リーグとナ・リーグの交流試合も含めて、たくさん見られるのだから。それも、バリバリの現役メジャーリーガーたちの試合が、生で見られるのだから。

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沖縄オープン、谷原秀人が勝って
東北福祉大出がトップ独占。大学ゴルフ部に大変化
(早瀬利之/作家)

 2004年シーズン開幕戦のアジアジャパン・沖縄オープンは、新人の谷原秀人が優勝した。2位には東北福祉大の2年後輩、地元沖縄出身の宮里優作ら7人。優勝を宣言したジャンボ尾崎は−5で9位タイ。

 このところ谷原、星野英正、宮里優作と、東北福祉大出のプロが活躍している。来年は、高校生の池田勇太が入学することが決定。プロとアマチュア界は、共に東北福祉大で占めることになりそうだ。

 同大学の良さは宮里優作によると「寮生活ができ、ゴルフ場や練習場も近くにあって、環境が良い」とのことだった。かつては「プロを目指すなら日大」と言われたが、環境のまずさは否定できず、明らかに逆転した。今後は福祉大に向うを張って、環境に恵まれた大学が出てほしい。「熊本にできる」との噂もあるが、大いに期待し、協力もしたい。

 谷原親子とは今年の全英オープンでも会った。強風の中で崩れ、予選をクリアできなかったが、あのときの「風の洗礼」は、今回の沖縄オープンに生かされている。低く出して、止まるボールが生きていた。

 しかも2勝目を上げた。「プロは2勝して初めてプロ」とは名人陳清波プロの言葉だが、谷原は、それを達成した。来年は燃失した実家の再建築だそうで、めでたい。

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図面のままな「総合型地域スポーツクラブ」
(杉山 茂/スポ−ツプロデューサー)

 文部科学省の推進する「総合型地域スポーツクラブ」が、今年も、たくましい姿を見せないで過ぎた。図面のまま建たないビルのようだ。

 日本スポーツ界伝統の、全てを教育現場(学校)に頼り、企業(実業団)にすがる体質を変え、地域のクラブを拠点に「いつでも、誰でも、いつまでもスポーツを」とする姿勢は、いささか遅きに失したとはいえ申し分がない。

 だが、ヨーロッパ型の、エリート(チャンピオン)スポーツを頂点に、市民スポーツ系、生涯スポーツ系へと拡がる“一体化”“一貫化”したクラブを目指すには、あまりにも環境や条件が乏しい。

 特に、競技スポーツ団体が、この動きにどこまで関心を抱いているかとなると、私の見聞する限り、かなり低いレベルだ。

 最近、全国最上位で活躍した女子企業チームが休(廃)部を決めたが、そのチームが所属する地方協会の関係者は、電話もかけてこなかったという。「その程度の存在だったのですよ」とチーム側は自嘲気味だが、スポーツ界の感覚は“社会性”を欠いたままなのだ。現状認識が甘すぎる。

 話を戻そう。地域クラブに熱心なのは、市民スポーツ系の人たちだ。

 行政の窮屈さや、施設不足という慢性的な悩みに囲まれながら「いつでも…」のスローガン実現に懸命である。

 このエネルギーと、旧来型のスポーツ組織がジョイントし、新たな風を巻き起こせばよいのだが、競技力至上主義に染まってきた人たちと“スポーツ観”が違いすぎるので上手くいかない。市民系も、手軽さを前面に出す「ニュースポーツ」にこだわるが、これはスポーツのジャンルではなく現代のスポーツが目指す動きを示すものではないのか。

 「総合型地域スポーツクラブ」自体への理解は、相変わらずネーミング先行だ。特に「総合型」をどう解釈するかで困惑気味な関係者が多い。

 多種多彩なスポーツを指すとされるが、シーズン制も確立されず、クラブハウスも無く、指導者も不充分とあっては、空砲を放ちつづけるに等しい。

 むしろ「単一スポーツ多世代型地域クラブ」を活性化し、市単位でそれらを“一つの組織”にまとめたらいい。

 野球場をサンプルにすれば、午前中はオールドタイマーたちの軟式、午後は女子ソフトボール、夕方から少年層の硬式、夜間は社会人層の硬式…。これと同様な陸上競技場バージョン、体育館バージョンを加えて「総合型」とする。組織の主体はもちろん民営である。

 21世紀を前に、各スポーツは、結構な「新方針」を打ち出していたが、はや3年。ごく僅かな男女スターの勇名だけが際立って、1年が送られてしまった―。

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2003年スポーツ回顧禄
(松原 明/東京中日スポーツ報道部)

 大リーグへの不満2003年のシーズンは、今年もワイルドカードから勝ち上がった、フロリダ・マーリンズがワールドシリーズに優勝。大リーグの王座に着いた。

 昨年のエンゼルスに続く、2年連続のワイルドカード・チームの優勝は、史上初めてだ。9月からの猛スパートで2位を確保、その勢いに乗って3つのプレーオフを勝ち抜いた、マーリンズの試ぶりは、若さと団結で、ほれぼれするほど、見事なものだった。

 だが、年間162試合も戦って、100勝前後の好成績を挙げた球団が、あっけなく敗退してしまう、現在の制度は、果たして満足できるか、どうか、疑問があるではないか。

 昔は、リーグ優勝チームは、すぐ、ワールドシリーズ出場につながった。その中間のプレーオフなどなかった。すっきりした、リーグ代表同士の対決に全米のファンは注目し熱狂した。

 いまや、もう「昔のやり方へ戻そう」という後戻りの議論は、全く起きていない。しかし、それでも、独走に近い成績を収めたジャイアンツや、ブレーブスが最初の5回戦制度の地区プレーオフで敗れるのは、何となく釈然としないではないか。

 偶然さと、時の勢いに左右される、今の大リーグの優勝決定方式は、やがて、ファンからも、異論は出る。意外性と波乱は常に歓迎される、とは限らない。

 テレビ視聴率が近年、急降下した原因も、そこにあるのではないか。

 ジャイアンツのバリー・ボンズ外野手が前人未踏の500本塁打、500盗塁を達成した。レンジャースのアレックス・ロドリゲス遊撃手も、最年少27歳249日で300本塁打を達成。47本で3年連続の本塁打王と、初のMVPを獲得した。

 華やかな個人成績が印象に残るシーズンだっただけに、公式戦最高の成績を挙げたチームが、ワールドシリーズの舞台を踏めない悲劇を繰り返さない道を、真剣に大リーグは考える時期に来た。

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幅広い視点を忘れまい
(佐藤次郎/スポーツライター)

 スポーツ界でひとつの流れが加速している。間もなく終わろうとしている2003年も例外ではなかった。ごく一部の競技の、そのまた一部分しか注目されないという流れである。
 
 いわゆる人気競技の、ひと握りの人気選手をめぐる動きばかりがクローズアップされる。そこだけにメディアも集中して、他の競技、それもちょっと地味な分野などにはまったく光が当たらない。それがここ何年も続いている日本スポーツ界の現実である。非常に偏った形と言わねばならない。
 
 ことしは、まず松井秀喜だった。国内の野球はタイガース一色だった。サッカーでは相変わらず日本代表、それと欧州でプレーする何人かだけにスポットライトが当てられていた。かと思うと、ここへ来てのハルウララ・フィーバーである。一方、他の競技の大半はかえりみられることさえないまま一年を終わろうとしている。
 
 確かに松井もタイガースも素晴らしかった。高知競馬で100連敗というハルウララも面白い存在ではある。しかし、スポーツは他にもたくさんあるのだ。メディアに取り上げられなくとも、実際に競技場に足を運んでみれば、思わず引きつけられてしまう競技や選手は数え切れないほど存在している。なのに、いまのスポーツの世界はといえば、メディアが集中して取り上げるものにしか光が当たらず、ファンもそこにしか興味を示さず、結果としてさらに一部人気競技や人気選手への注目ばかりが高まり、それ以外はますます埋没していくという循環が続いている。
 
 これはスポーツ界の全体にとって不幸なことだ。本来、スポーツの楽しみや面白さはたいへんに幅広いもので、だからこそファンやメディアにとってもスポーツは貴重な存在なのである。ところが、その幅広さや奥深さは年を追うごとに狭められている。100の楽しみがあるのに、たった「1」にしか目を向けていないようなものだ。現状が、競技そのものにもファンにもメディアにも不幸であるのは明らかではないか。となれば、スポーツにかかわる者すべてが、もう一度現状をかえりみるべき時期なのではないか。
 
 来年こそは、もっと幅広い視点を持ちたいものだ。そして、スポーツのさまざまな側面に光が当たるようにしたいものだ。といっても、現実はといえば、おそらくはいまの流れがもっと加速するのだろう。だが、それがスポーツの本来あるべき姿とはかけ離れつつあるのを忘れてはならない。

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融通の利かない日本の組織にげんなり
(高山奈美/スポーツライター)

 私事だが、昨年末、IHF(International Handball Federation)が発行している公式誌のアジア担当編集員になってほしいとの依頼を受けた。そのため、選考会議が行われる今年の12月までに「A.I.P.S.(Association Internationale de la PresseSportive)のメンバーになっておいてほしい」と言われた。

 そこで、早速日本の窓口に申請すると、今年度の申請申し込みは12月初旬に閉め切ったという。今、申し込むと、メンバーになれるのは再来年の春、つまり約1年半後になる、と言われた。これでは選考会議に間に合わない。私は「なんとか融通を利かせてほしい」と頼んだのだが、結局、まったく受け入れてもらえなかった。

 しかし、オフィシャルマガジン側にその旨説明すると、「A.I.P.S.のヘッドオフィスに直接頼んでみてはどうか」と言われた。そこでヘッドオフィスに連絡してみると、数回のやり取りで、ブタペストからA.I.P.S.の会員証が送られてきた。

 日本での門前払いは、一体なんだったのか。改めて、日本の組織の融通の利かなさと旧体制に心がどんよりした。

 スポーツ界を取り巻く環境は、一事が万事、この融通の利かない組織に手足を縛られてしまっているような気がする。私の場合は、期日を逃して選考会議までにA.I.P.S.の会員になれなかったところで大した損失ではないが、アスリートたちにとっては選手生命に関わる一大事である。

 トレードが盛んなNBAなどでは選手が登録期日うんぬんで1年間を棒に振らなければならないような事態は決して起こり得ない。

 NBAはシーズン中にも弱いところやケガ人により層が薄くなることがあればどんどん新たな選手を補強しチームを改善していく。ところが日本ではケガで今季絶望という選手ですら、毎試合毎試合ベンチに入っているなどという珍現象が起こる。使いものになろうがなるまいが関係ない。日本で最も意味があるのは期日までに登録をしているかしていないかだからだ。

 しかし、今シーズン、男子バスケットボールのスーパーリーグは、いすゞ自動車の活動休止後に移籍先が決まらずに中ぶらりんになっていた高橋マイケルのためとも言える特別措置をとった。
 登録期日が5月末日となっていたにもかかわらず、8月末に高橋の新潟アルビレックス入りを認めたのだ。人気選手の復活にファンは喜び、観客動員は増加し、スーパーリーグのレベルもムードも盛り上がった。勇断だった。

 これが融通の利く組織への第一歩となってくれればと願うばかりである。

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2003年のスポーツマーケットは雨模様
〜スポーツ参加は依然として低迷〜
(市川一夫/スポーツライター)

 観るスポーツはメジャー・リーグ、プロ野球、サッカー日本代表等話題性が高く、テレビ視聴者も含めるとマーケットの伸びが見られたが、一方、スポーツ参加者の横ばい、用品価格の下落、利用料金値下げなど全体的には依然低迷から抜け出さないでいる。

 12月に入りスキーシーズンに向けてのキャンペーンも見られるが、スキー場は雪待ち状態であるとのニュースが伝えられた。

 逆に東北,北海道では例年クローズしてしまうゴルフ場が未だ営業中といった異常気象の思わぬ結果が見られる。

 自然の中で行うアウトドア・スポーツは気象条件に大きく左右されリスクを抱えているのだ。

 さてマーケット創造、活性化のために企業活動や業界団体やスポーツ関連団体の協働が機能しているだろうか?

 この1年を振り返り感じるのは殆んど無策に等しい結果に終わったなという印象を受けた。

 スポーツと環境問題とか、比較的新しく話題性に富む課題との取り組みも当然だが、マーケットをダイナミックに刺激するようなアクティヴィティ、キャンペーンを仕掛けてスポーツ参加を促す方策を来年こそ示して欲しい。

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