Qちゃんこと高橋尚子が名古屋を走らないと発表しますます混迷を深めた女子マラソン代表選考である。 4年毎繰り返される話題だが、陸連の公式見解は多くのファンに理解され支持されているだろうか?頑なに固執するその姿を見て何故?と疑問を持つ大衆は多い。 更なる疑問と言えば、何故四レースが選考レースに指定されているのであろうか?素人考えでは、開催時期、場所が異なれば気象条件が相当違うことは誰でも判る。ましてや気象条件が大幅に変化するのである。 加えるに何よりもコース条件が全く違う。マラソンは気象条件(気温、湿度、日照、雨など)、コース条件により記録に大きな差が出る競技である。 過去幾多の有力ランナーが万全の態勢でレースに臨み気象条件により実力を出し切れず涙を呑んだことは人々の記憶に残っていて、テレビ観戦するファンは『あの時はね〜!暑さに負けたね!』という会話になる。 一発選考が実行出来ない理由を逆に推測してみた。日本ではマラソンの開催に際して新聞と系列テレビ局がスポンサーとなり実行されてきた長い歴史がある。 メディアはスポーツ振興という大儀名分に基づき、競ってレースを企画し、その成果は競技力の向上や多くのファンを生み競技の普及に多大な貢献を果たしている。同時に共催者として部数獲得、視聴率確保、テレビ広告スポンサー獲得という事業メリットを享受しているのだ。 特に日曜日午後の時間帯のテレビ生中継は番組スポンサーを獲得し易いこともありキー局間で熾烈な競争が行われている。 数多あるレースのなかで4年に1回の五輪代表選考会を1つに絞ればこれらの新聞、テレビ局間で猛烈な反発が出て、収拾がつかないことは容易に想像出来る。つまりは選手が主役であり、選手のための選考会がこのような裏事情により左右されているわけだ。 そして各社共主催レースを抱えているので選考方式に対する批判的報道、記事が書けないジレンマも現場には強く残る。 毎回繰り返される釈明、説明はもうごめん被りたい。お茶の間の多くのファンは誰でも判りやすい一発選考レースを望んでいることを主催者や共催者、特にメディアは理解し実行して欲しい。 |